千葉はこの試合勝てば東地区優勝が決定、川崎は負ければチャンピオンシップのホーム開催が絶望的となるこの一戦。川崎はこの試合から22ファジーカスが『帰化選手枠』としての出場。
試合は滑り出しから攻撃的チームの対戦らしい点の取り合いとなる。千葉34小野が先制のジャンプショットを決めれば、すぐさま川崎14辻がお返しのシュートを決め返す。千葉は3パーカー・21エドワーズ・34小野のインサイドを中心、川崎は14辻・22ファジーカスを起点にチームが連動して得点をあげ、第1Qを終えて22-23と千葉1点リード。第2Qに入ると川崎は開始からの9点を0藤井が一人で得点し31-25とリードする。リバウンドで千葉を上回り優勢に試合を進める川崎だったが、パスミスなどでチャンスを生かせず逆に千葉に速攻を許し、48-45で前半終了。
第3Qに入ると川崎は33長谷川・14辻の3Pシュートが決まり開始2分あまりで56-47とリードを広げる。さらに4青木が千葉2富樫にシュートこそ決められながらも積極的なオフェンスで決め返し、78-69で最終クォーターへ。第4Qに入ると、千葉2富樫や8ライオンズのアウトサイドシュートで85-81と点差を縮められるが、川崎は17アマンドソンらが何度もオフェンスリバウンドを奪い、試合の流れを呼び戻す。ここから14辻がファウルを受けながら値千金の3Pシュートを沈めると、22ファジーカスのミドルショット連発で勝負あり。102-90で川崎が勝利を収めた。
これで今シーズンの千葉との対戦成績は3勝3敗。2位のアルバルク東京も勝利したため、千葉の地区優勝は最終節に持ち越しとなった。川崎はチーム全体のリバウンドで42と千葉の22を大きくリード。15本のオフェンスリバウンドが川崎により多くのチャンスを与え、精神的にも優位に試合を展開する要因となった。
立ち上がり、川崎は#14辻のミドルシュート、#33長谷川のドライブバスケットカウント、千葉は#34小野・#2富樫で得点する。点の取り合いが続くが、川崎のミスから千葉に走られ、残り5:18、13-14で川崎のタイムアウト。川崎は#14辻を起点にリズム掴むが、千葉の#34小野にポストプレーから展開され、22-23の1点ビハインドで第2クォーターへ。
川崎は#0藤井を起点に組み立てファウルをもらい、残り8:34、27-23で千葉のタイムアウト。#15谷口の3Pシュート、#0藤井のパスから#17アマンドソンのダンク、千葉は#34小野のポストプレーで、残り4:52、38-33。しかし、川崎のミスから千葉に走られ、残り2:35、39-39。#17アマンドソンがディフェンスで絶妙なフォローを魅せ、#11野本のブレイクと得点し、48-45の3点リードで前半を折り返す。
立ち上がり、川崎はテンポを上げて、#33長谷川・#14辻の3Pシュートで、残り7:52、56-47で千葉のタイムアウト。川崎は#00デービスの1on1からプレーを展開し、#22ファジーカス・#14辻が得点を重ねる。#00デービスがリバウンドを粘り、#4青木がドライブ・ブレイクと得点し、残り0:58、75-68。千葉のラストプレー、#4青木が千葉#2富樫を抑え、78-69の9点リードで最終クォーター。
#33長谷川のドライブバスケットカウント、#17アマンドソンのフックシュートで、残り7:57、85-70で千葉のタイムアウト。川崎はなかなか攻めることが出来ず、千葉#2富樫を起点に連続得点され、残り4:56、85-81と一気に詰められる。川崎は、#14辻の3Pシュートバスケットカウント、#22ファジーカスのリバウンドショットと反撃し、残り2:41、93-83で千葉のタイムアウト。その後も、お互いに点を取り合い、102-90の12点差で勝利。
試合後コメント
北 卓也
いろんなことを少し試しながら、できるかなということをやりました
「皆さんご存知のようにニック(ファジーカス選手)が帰化をして初めてのゲームだったので、どこまでできるか、時間がなかったのでいろんなことを少し試しながら、できるかなということをやりました。
スタッツ的にはリバウンドの差だったかなと思います。(川崎の得点が)102点なので、シュートが入って、ポイントポイントで上手くオフェンスが展開できたと思います。
千葉さんも、今日勝てば優勝ということでしたが、シュートパーセンテージが低かったのが(川崎としては)助かったかなと思います。チャンピオンシップの対戦はまだわかりませんけど、最終節の三河戦に向けていい準備をしたいと思います。」
藤井 祐眞
青木がつないでくれたのが大きかった
「(7篠山)竜青さんがいなかった分、不要なファールで自分がベンチに下がってしまうことがないよう気を付けたんですけど、やっぱり後半ああいう形でファウルで下がってしまってその時間帯に富樫選手が乗り始めていたので、そこは反省点です。
ただ、前半は上手くいつも通りやれたのと、あとは青木が短い時間ながらつないでくれたのが大きかったと思います。」
青木 保憲
竜青さんの代わりにはなれない、僕の役割をしっかりやろうと臨んだ
「ディフェンスの部分で、富樫さんにスリーポイントをやられちゃいけないところで2,3本やられて反省はあるんですけど、その後、3Qの終盤はそこをしっかり修正できて、スリーじゃなくてドライブをさせようというのを実行できたのはよかったと思います。
(篠山選手の不在でプレータイムが増えたが)前節は竜青さんの代わりに頑張らなきゃというのが空回りして保守的なプレーをしてしまったので、僕の実力で竜青さんの代わりにはまずなれない、ただもう僕のやれる役割をしっかりやろうというメンタルで臨んで、ディフェンスの部分で多少なりともハッスルできたんじゃないかと思います。」
辻 直人
自分でセットプレーをコールして、それが上手くいった
「ジェッツさんと対戦するときは(ファジーカス選手の帰化以前は)2Q、3Qでインサイドのところでやられて3Qは離されることがありました。今日はそういうところがなくて、ミスは多かったですがゲームを通して自分たちのバスケットができたと思います。
(4点プレーは)あのバスケットカウントが(自身が)いちばん気持ちいいプレーなのと、点差も5点差くらいでずっと詰められていて、ここで1本決めたいと思って、自分でセットプレーをコールして、それが上手くいったので気持ちよかったです。」
ニック・ファジーカス
今日はリバウンドが調子よかった
「今日はリバウンドが調子よかったです。ルー(アマンドソン)はリバウンドが強い選手ですし、ジョシュ(デービス)も元々リバウンドが上手いですし自分もリバウンドは強い方ですので、3人がローテーションで出られるとサイズ的にも有利ですしリバウンドがたくさん取れるので2人と一緒に長い時間出られると(これまでの試合と)違います。」