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川崎ブレイブサンダースが高校3年生の米須玲音を獲ったワケ

1月13日(水)、第96回 天皇杯 第3次ラウンド 千葉ジェッツ戦の試合開始3時間前、川崎市とどろきアリーナ内に設けられたプレスルームには、通常の試合時とは比較にならないほどの数のカメラと報道陣が集まっていました。

1媒体あたりの人数を制限した中にもかかわらず、40人を超える記者・カメラマンがカメラマンが駆けつけた

カメラが待ち構えていたのは、川崎ブレイブサンダースとして1950年の創部以来初めての「現役高校生」選手として特別指定選手契約を結んだ、京都・東山高校3年生の米須玲音選手。

米須選手は昨年末に開催されたウィンターカップ2020でキャプテンとして東山高校を率い、チームを決勝に導きました。決勝では宮城県の明成高校に2点差で敗れ惜しくも準優勝となりましたが、米須選手自身は15得点10リバウンド10アシストとトリプルダブルの活躍で、大会ベスト5を受賞しました。

スター級の活躍をみせたとはいえまだ高校生の米須選手が、Bリーグで上位争いを繰り広げ、特にポイントガードのポジションではリーグ随一の選手層を誇る川崎ブレイブサンダースとどのような経緯で契約に至ったのかに注目が集まっていました。

米須玲音がユニフォーム姿で登壇

ブレイブレッドのユニフォームで登場

米須選手がフォトセッションの場に現れ報道陣に向かって一礼すると、カメラのフラッシュが一斉に向けられました。ブレイブレッドのユニフォームに身を包んだ米須選手。細身の体には少し大きめに見えるユニフォームの背中には「YONESU」の文字、胸と背中には背番号「3」が刻まれています。

背番号は憧れる並里成選手(琉球)の番号「3」に決定

会見に同席した北GMと笑顔で握手

パスでファンを魅了することができるプレーヤー

フォトセッションを終え、記者会見を実施。
挨拶を求められた米須選手は、しっかりとした口ぶりでこのようにコメントしました。

「特別指定選手として、トップチームである川崎ブレイブサンダースに加入することを素直に嬉しく思います。自分が得意とするパスや、ガードとしてしっかりコミュニケーションをとっていけたらと思いますし、まだ練習に加わって数日しか経っていませんが、チームの皆さんと少しずつコミュニケーションをとることができて楽しいです。自分が困っている時には優しく声をかけてくださって、川崎に入ってすごく良かったなと思っています。
これから少しずつ、リーグ戦や練習の中でコミュニケーションをとって、自分のプレーをヘッドコーチやチームの皆さんに見せて、一日でも早く試合に出られるように頑張りたいと思います。」

前を見据えながら堂々と決意を述べる米須選手

数分の挨拶の中で、「コミュニケーション」という言葉が何度も米須選手の口から発せられたのが印象的でした。チームメイトとコミュニケーションを取って、考えや意図を理解する。実は、これが川崎が米須選手を最も魅力的に感じているポイントでした。

米須選手の挨拶後、同席した北卓也GMは「米須選手は、ディフェンスを翻弄するパスセンス、パス一本でファストブレイクを出す、といったパスでファンを魅了することができるプレーヤーだと思っています。一昨年のウインターカップで『東山高校にパスの上手い選手がいるな』と思ったのが、米須選手と私の映像越しでの初対面になりました。」と米須選手を紹介。パスで試合を作っていくスタイルの米須選手にとって、仲間の意図を理解することは必要不可欠。類稀なるパスセンスの所以を、米須選手の言葉からも垣間見ることができました。

北GMの高揚感からも米須選手への期待が伺える

また、北GMは「決勝戦の終盤で得た3本のフリースローを確実に全て決めて同点としたところの度胸も素晴らしいなと思いました。」と米須選手のメンタル面の強さも評価しています。

気になる「Bリーグでの試合出場」は?

米須選手の試合出場に関して、北GMは以下のように説明しました。

「今回の特別指定選手としての契約ですが、進学予定の日本大学の活動が始まる前(2月末)までになります。もちろんチーム内競争はあるのですが、即戦力としてというよりは日々のチーム練習の中でいろいろなことを経験してもらって、上のレベルに目標を定めてほしいなと思っています。」

プロを体感して、大学に戻っても高い目標を見据えてプレーして欲しいと話す北GM

すぐに試合のローテーション入りとはいかなそうですが、強力なガード陣を揃える川崎でのポジション争いだけでなく、10代からプロとして活躍するパブロ・アギラール選手、マティアス・カルファニ選手との対話なども、米須選手にとっては試合に出るのと同等、またはそれ以上に価値のある日々となることでしょう。とはいえ、米須選手がブレイブレッドのユニフォームでプレーする姿への期待は捨てられず。。。ぜひそのチャンスを掴み取ってもらいたいものです。

また北GMは、来シーズン以降についても「まだ現時点で確かなことは言えないですが、毎年大学のシーズンが終わったらうちで育てたいと考えています。私としては先を見据えて、プロに必要な要素をたくさん伝えて中長期的に育成していき、最終的には川崎ブレイブサンダースのフランチャイズプレイヤーとなり、日本を代表するプレイヤーになって欲しいと思っています。」と、日頃謙虚な北GMとしては大胆な、米須選手の長期的育成のプランも公表。

佐藤HCも太鼓判

その日、天皇杯で千葉との激闘を制した後の記者会見で佐藤HCにも米須選手への質問が飛ぶと、

「素晴らしい才能を持っていて将来性は間違いなく、今のうちのポイントガードにはないものを持っている選手だと感じています。

今日初めてプロの世界でベンチに入って色々感じてくれたと思いますが、うちの中で、練習で結果を出して試合に出るのはそんなに簡単なことではないので、その中でもがいて、結果を出してアピールして試合に出られるようになって欲しいなと思っていますし、なれると思っています。

この日の出場とはならなかったが、会心の一戦をチームメイトとベンチで過ごし、感じたものはあっただろう

コーチとして彼の成長に携われることに嬉しく思いますし、彼と一緒に我々コーチ陣も成長していけたらいいなと思っています。」

と、米須選手への期待感を示しました。

初めてのプロの世界で多くを吸収し、バスケットボール選手として、人として成長していく米須玲音選手に、どうぞご期待ください。

関連リンク

米須玲音選手 特別指定選手契約記者会見ダイジェスト[バスケットLIVE]

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