1/12 第95回 天皇杯 FINAL ROUND 決勝 川崎 73-78 SR渋谷
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ゲームレポート
川崎にとって4年ぶりとなる、天皇杯決勝の舞台。相手はリーグ戦でも勝敗を分けた、サンロッカーズ渋谷。
第1Q、主導権を掴もうと両チームともに激しいディフェンスを仕掛ける。川崎は#22ファジーカスのミドルレンジを中心に得点をあげるが、SR渋谷も#2サイズ・#34ケリーを軸としながら#24広瀬・#17杉浦らがアウトサイドからシュートを沈める。16-16の同点で第1Q終了。
第2Q、ボール運びを狙いプレッシャーをかけるSR渋谷に、川崎は連続でターンオーバーを犯し失点。残り6:16には19-28とビハインドを広げられてしまう。川崎はここから#35ヒースのレイアップと3Pシュートで点差を縮めると、残り4:00には#14辻が3Pシュートを沈め30-31の1点差まで詰め寄る。残り0:37、#22ファジーカスの3Pシュートで川崎が一時逆転に成功するも、SR渋谷も終了間際に#2サイズがダンクシュートを決め、35-35で試合を折り返す。
第3Q、川崎はアウトサイドのシュートが決まらず、またここでもボール運びでミスを連発。残り5:44には38–47と再びビハインドを背負うが、川崎はここから#14辻がフリースロー3ショット全てを沈めると、#35ヒース・#22ファジーカスも続けてシュートを沈め、45-49と点差を縮める。SR渋谷も#32山内・#9ベンドラメに3Pシュートを決めるなど、ここからスコアを伸ばし、55-59の4点ビハインドで最終クォーターへ。
第4Q、#22ファジーカスのミドルシュート、#4青木のフリースローで早々に1点差に詰める川崎だが、あと1本が決まらず同点に追いつけないまま試合が進む。残り5分をきり、川崎が#14辻の3Pシュートで66-66の同点に追いつく。SR渋谷も#9ベンドラメがドライブから得点するが、今度は川崎#35ヒースが3Pシュートを決め、69-68と川崎が後半初めてリードを奪う。しかし、ここから次の得点があげられず、SR渋谷#32山内の3Pシュート、#2サイズの2Pシュートで69-73と再びリードを明け渡すと、#35ヒースのバスケットカウントなどで1点差に迫るが、追いつけずに試合が進む。ファウルゲームでSR渋谷#27石井にフリースローを献上し、73-76で迎えた残り10秒、川崎は#14辻にラストシュートを託すが、チェックを受けながらのシュートは外れ、万事休す。最後のフリースローをSR渋谷が沈め、73-78でタイムアップ。
フル出場の#22ファジーカス・#35ヒースをはじめ、4選手が30分以上のプレータイムとなった川崎。力を出し切ったがあと一歩及ばず、準優勝で大会を終えた。
チームスタッツ
スターティングメンバー
14 辻直人
22 ニック・ファジーカス
27 熊谷尚也
33 長谷川技
35 ジョーダン・ヒース
得点、得点差の推移
得点に関するスタッツ
試合後コメント
佐藤賢次ヘッドコーチ
「選手は本当に全部出し切ってくれたと思うので、お疲れ様ですと言いたいです」
出だしからSR渋谷さんのタフな、ハードなプレッシャーディフェンスに苦しめられながら、終始SR渋谷さんのペースの試合になりましたが、耐えて耐えて、繋いで繋いで、粘ってあと一歩で勝てるというところまでいきましたが、今日はここまでが限界でした。選手は全部出し切ってくれたと思っています。
勝てなかったのは私の責任です。ベンチメンバーでまだプレーしていない選手が2人いましたし、ニック(ファジーカス)もJ(ヒース)も40分で続けて、追いかける展開の中で休ませるタイミングを掴めなかったです。いろんな反省があるので、この経験を次に生かしていきたいと思っています。
選手は本当に全部出し切ってくれたと思うので、お疲れ様ですと言いたいです。最後に、たくさんのファンの方が来て声援を送ってくれたことに感謝しています。
4青木保憲
「課題は見えましたが、それは試合に出ないとわからないことだった」
めちゃくちゃ悔しいです。
勝てるチャンスがあったので、主力がいないからこそ勝ちたかったですし、ファンの皆さんに優勝を届けたかったですけど、それができなくて悔しかったです。
手ごたえを得られたところもあって、一つ自信になった部分もありますし、その逆でターンオーバーの部分だったり、ワンポゼッション、ワンポゼッションを大切にするというところだったり課題は見えましたが、それは試合に出ないとわからないことだったと思うので、次に繋げないといけないと思います。
この天皇杯でチームとしてステップアップできた部分、自信を持てた部分は絶対あったので、この悔しさを忘れずにリーグ後半戦勝ち続けて、次のタイトルに向けてやるべきことをやるだけなので全力でやっていきたいと思います。
14辻直人
「それぞれが助け合うという気持ちでやっていた」
振り返っても、悔しい思いしか出てこないです。ただ、色んなアクシデントがあって臨んだ大会でしたが、残ったメンバーで戦って、ここまで来れて……本当に良かったです。
出だしから激しく、前からプレスをかけられたところが苦しかったですし、そこで流れに乗れなくてターンオーバーも出してしまって、相手の流れになってしまいました。
(収穫について)メインのPG2人がいない状況の中でみんなで助け合ってボールを運べましたし、ゲームメイクの経験もない中で助け合ってやっていて、チームが1つになっていました。それぞれが本当に助け合うという気持ちでやっていたので、チーム力は上がったと思いますし、自信にもなりました。今後、リーグが再開して藤井、鎌田、マティアス(カルファニ)、篠山さんが帰ってきた時の川崎は、僕自身すごく楽しみになったので、この借りをチャンピオンシップファイナルで返したいと思います。
22ニック・ファジーカス
「実りのある大会だったと思います」
今大会は怪我人もいましたし、アクシデントも続出して、自分たちの思う通りに事が進まなかった大会でした。
今は負けてしまったのでまだここでなし得たことを誇りには思えないですが、時がたって振り返った時に、このメンバーでここまで来れたことは誇りになると思います。
今大会、自分はいいパフォーマンスをキープできました。でも少し悔いが残るのは最後の3Pシュートを決めきれなかったことで、それは少し引きずると思います。それでも自分たちがこの大会で勝つチャンスを作ったのはよかったと思います。
怪我人から始まり、大会の途中でアクシデントがあってさらに2人の選手が出られない状況で、色んな選手が普段より長いプレーしなければいけない状況でした。それでも自分たちはしっかりプレーしましたし勝つチャンスを作ったので、実りのある大会だったと思います。
シーズンも続きますし、これから選手も戻ってくるので、全員が揃ったら自分たちは優勝候補筆頭になれると思います。ここからレギュラーシーズンしっかり戦っていきたいと思います。
33長谷川技
「選手みんな120%出し切った」
このメンバーで、選手みんな120%出し切って…アグレッシブにプレーしたので、結果としてしっかり受け止めたいです。
リーグ戦で僕たちがあの舞台(表彰台)に立てるように、また1からやり直したいと思います。