2/9 第97回 天皇杯 セミファイナル(準決勝) 宇都宮 72-82 川崎
天皇杯準決勝。不戦勝で準々決勝を勝ち上がった川崎の対戦相手は、この試合が天皇杯初戦となる宇都宮ブレックス。昨年の決勝カードがここで再現された。
ターンオーバーの少ない両チームが1Qだけで6本ずつのターンオーバーを犯すなど、激しいディフェンスでの主導権の取り合いとなる中、川崎が第2Qに8本の3Pシュートを決める怒涛の攻撃で15点のリードをで試合を折り返すと、後半も綻びのないチームディフェンスで宇都宮に反撃のきっかけを与えず、82-72でタイムアップ。
天皇杯2連覇へ、千葉ジェッツの待つファイナルへと駒を進めた。
1Q 15-14
お互い6つのターンオーバーを奪う守備合戦。宇都宮が先行するも川崎が徐々に追い上げると、逆転して1Q終了。
序盤から宇都宮が攻めるような激しいディフェンスを仕掛けて川崎のターンオーバーを誘発させると、#6比江島・#31喜多川の3Pシュート、#40スコットのインサイドで0-8のラン。先手を取られた川崎も残り6:28に#35ヒースのフリースローで最初の得点をあげると、#22ファジーカスの連続得点で追い上げ、残り2:50には#11増田のスティールからの速攻を#35ヒースがフィニッシュし10-10の同点に。宇都宮がここでタイムアウトを取ると、川崎はディフェンスをゾーンに切り替えて仕掛け、#23ジャニングの連続得点で逆転に成功。宇都宮も終了間際に#40フォトゥが難しい体勢からシュートを沈め、15-14で1Q終了。
2Q 31-17
川崎がこのクォーターだけで8本の3Pシュートを決める大暴れで31得点をあげ一気にリードを広げる。
両チームがビッグラインナップを組むと、宇都宮はミドルレンジから、川崎は3Pシュートで得点し、リードチェンジを繰り返しながら試合が進む。25-22の川崎3点リードで残り5分をきると、ここから川崎が#23ジャニングの2本連続の3Pシュートで31-25とリードを広げる。宇都宮はここでタイムアウトを取るが、川崎はさらに#0藤井のバスケットカウント、#23ジャニング・#13前田・#22ファジーカスと次々に3Pシュートを沈めてさらに宇都宮を引き離す。終了間際にも#0藤井がブザービーターで3Pシュートを沈め、46-31と15点までリードを広げて試合を折り返す。
3Q 19-18
ディフェンスが機能する川崎が宇都宮に追い上げを許さず、16点リードで最終クォーターへ。
#40フォトゥ・#6比江島らのゴールアタックで得点をあげる宇都宮に対し、川崎は#22ファジーカスが決め返し、リードを縮めさせずに試合を進める。チームディフェンスも機能する川崎は、残り5:21には#23ジャニングのフリースローで59-40とさらにリードを広げる。残り2分をきり、川崎のターンオーバーが続くと、佐藤HCはすぐにタイムアウトを取り引き締め直す。65-49の16点差で最終クォーターへ。
4Q 17-23
最後まで宇都宮に試合のペースを掴ませず、川崎がリードを保ち決勝への切符を掴む。
宇都宮にリズム良いオフェンスを作らせず、#11増田・#13前田の得点で着実に得点を重ねる。74-58で残り5分をきると、宇都宮は#20フィーラー・#18鵤の3Pシュートで点差を縮めてくるが、川崎は#0藤井が激しくプレッシャーをかける宇都宮のディフェンスを躱して#27熊谷・#22ファジーカスの得点をアシスト。最後までリードを守り切り82-72でタイムアップ。
佐藤賢次ヘッドコーチ
「今日はパブロに捧げる試合でした」
まずはこうやって試合を開催していただいたことに感謝しています。サンダースファミリーの皆さんにもたくさん会場に来ていただいて、皆さんのサポートのお陰で勝つことが出来ました。ありがとうございます。今日はパブロの誕生日でもあったので、パブロに捧げる試合でした。チームとしても良い試合が出来て本当に良かったです。
(藤井選手・篠山選手の2ガードでのスタート起用について)宇都宮のホームであるブレックスアリーナでの試合なので、激しい出だしが予想されたのでうちはディフェンシブルに足が動くメンバーでスタートして、そこからゲームプランを考えていこうということで起用しました。
(ハーフタイムでの指示は)2Qで選手一人ひとりが良い判断をして、ボールが動いて良いオフェンスが続いたので、その勢いを継続すること、そしてトランジションとリバウンドとエナジーで負けないことをハーフタイムで指示して、後半も全員でやろうということで戦いました。
(ファイナルに向けて)まだまだ成長段階ですし、もっともっと強くなって、我々は準々決勝でアルバルクさんと戦えていないという複雑な思いもありますが、その思いと宇都宮さんの思いを背負って決勝を戦い、もう一つ勝ちたいと思います。
#0 藤井祐眞
「本当にいいバスケットが出来たと思います」
出だしで宇都宮さんに流れがいってしまいました。相手の激しいディフェンスやピックアンドロールのところでトラブルが起きてしまい、そこからミスに繋がり、相手のリズムになってしまいましたが、タイムアウト明けから自分たちのバスケットができたかなと思います。2Qは特にディフェンスでは相手を17点に抑え、自分たちは31点とることが出来て、本当にいいバスケットが出来たと思います。
(アシストが多かったことについて)ニック(・ファジーカス)やマット(・ジャニング)、(前田)悟が決めてくれましたが、自分がしっかりアタックすることで、周りのスペースが空いて3pシュートを打てる状況を作れたと思うので、アタックするメンタルでいったことがよかったと思っています。
#22 ニック・ファジーカス
「もう1回優勝するために、という想いで試合に入りました」
宇都宮さんのホームアリーナでやるので、すごく厳しい試合になると最初から分かっていたので、スタートからいいエナジーで入ることができてよかったです。自分たちが昨年の優勝者でもあるので、もう1回優勝するために、という想いで試合に入りました。
(ファイナルに向けて)まだ少し先になりますが、再びさいたまスーパーアリーナのファイナルの舞台に立てることが確定したので、しっかりと準備していければと思います。
(ファンに向けて)あと1か月後の決勝の舞台に立つことができるので、今日も多くのファミリーの皆さんが応援に駆けつけてくれましたが、決勝の会場でも多くのファミリーの方に応援してもらえることを願っています。
#23 マット・ジャニング
「最後まで自分たちのペースでプレーを出来た」
最初から良いエナジーで出来たと思いますし、ディフェンスのお陰で良いリードを作ることもでき、そこからオープンショットにも繋がり早い展開で相手にしっかりプレッシャーをかけることが出来ました。前半でしっかりリードを作れたことが大きく、最後まで自分たちのペースでプレー出来たことが今日の勝因だと思います。